以前は機関銃おじさんを自認していたのですが、最近は爆薬に凝っております。
トップの写真は、1944年にフォートベニング基地で行われた工兵演習で展示撮影された爆薬類です(おそらく教範作成のためのデモンストレーションと思われます)。 この写真の風景を1/1で再現してみました。
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こちらが再現したダミー爆薬類です。一番左のTNTハーフポンドが実物の不活性品で、それ以外はすべてハンドメイドで製作したものです。左から硝酸デンプン爆薬、コンポジション爆薬(C-2)M3、テトリトール爆薬M2、同連鎖爆薬M1(旧布梱包バージョン)、民生ダイナマイト2種。すべてサイズと重量は実物と同じ。中身も再現してあります(もちろん火薬等は使っていないダミーです)。 以下、上記写真に並び順の通り、左から順番にご紹介していきます。
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最初にご紹介するのは硝酸でんぷん爆薬です。TNTとともにWWII初期からあった爆薬で、威力はTNTよりも少し小さいものになります。1ポンドとハーフポンドの梱包があり、再現したのは1ポンド爆薬です。
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実物は4つの子包装に予め雷管穴があいたブロックが計12個入っており、それも再現しています(ブロックの材質は紙粘土です)。
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こちらの写真は、教範にある起爆方法の一例で、爆薬にダミーの導爆線を通しています。
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RDXを主成分とした初期のコンポジション爆薬です。質量あたりの威力は次に紹介するテトリトール爆薬とほぼ同等ですが、可塑剤配合で柔らかく自由な形にできます。コンポジション爆薬はAから始まりB、Cと改良され、現在も使われているC-4に至ります。WWII時期は、初期がC-2、すぐに改良C-3に変更されましたが、爆薬名称の型番そのものはM3で変更ありません。 OD色の紙箱包装なのでダミー製作は一番容易です。
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テトリトール爆薬。WWIIのさなかに採用された新型爆薬です。テトリル75%・TNT25%配合で威力を増したもので、質量換算でTNTに比べて約2.6倍の威力を持ちます。M1とM2があり、こちらのM2は1本ずつ個別に使えるタイプです。両端に火工品を取付できるネジ式のキャップが設けられ、製作したダミーにも実物同様にキャップを付けました。
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引っ張り式のブービートラップ信管を取り付けたところです。このようにブービートラップ用の爆薬としても利用できます。
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包装はアスファルト含浸紙で、その風合いを再現しています。
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テトリトール爆薬M1。「連鎖爆薬」と呼ばれるもので、このように8本の爆薬が導爆線で繋がっています。
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テトリトール爆薬M1の個包装です。サイズ・威力ともにM2と同じです。初期のM1はこの写真にあるように布の個包装だったようで、1943-44年頃にM2と同じアスファルト含浸紙に改められたようです。
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テトリトール爆薬をレプリカのハバーザックに入れた様子です。テトリトール爆薬は、M1/M2ともに8本がキャンバス製のハバーザックに入ります。 ザック2個が木箱に入って工場から出荷されました。この方式はコンポジション爆薬でも踏襲され戦後も同様です。
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最後に紹介するダミー爆薬はダイナマイトです。WWII米軍では民生品を使っていました。様々な種類があるなかで軍納入品として確認できたのがこの2種類です。アトラス社とデュポン社のともにゼラチン60%の膠質ダイナマイト。表面のロウ引き処理と重さは実物同様です。
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両端にダミー雷管用の穴をあけてあるので、このように火工品の取り付けができます。