2017年夏に御殿場で開催されたミナミカタ戦はすごかった。

2017年の夏に御殿場で開催された日米戦イベント「ミナミカタ戦」に見学参加した、その思い出。

タイトルに「ミナミカタ戦」と書いていますが、イベントの正式な名称は「この戦場は南方」です。下記のミリタリーブログでオフィシャルなイベントレポートがアップされています。YouTubeで動画も見られるようです。ご関心のある方はぜひご覧ください。

https://espg.militaryblog.jp

 MVG2017でお友達になっていただいたBCoのメンバーが日米戦のイベントを主催するからこない?と誘われました。軍曹(@bco_100bn)と先任(@xxkfirxx)が日本軍で協力するというので、自分も急遽、チビと一緒に軍装を整えて見学参加することにしました。

 トップの画像は、1泊2日のイベント2日目の戦闘状況修了後に、講評と集合写真の撮影を行った時の様子です。このイベントは本当にすごかった。これまでイベント参加経験のないお宅マニアの自分にとって眼から鱗が落ちたイベントでした。

 Bco先任氏が参加協力しているので、糧食も本気の再現度です。

 見学参加とはいえ、子供を連れた新参者が場の雰囲気を壊したくなかったので、出来る限り衣装を揃えることにしました。たしか1ヶ月ないぐらいでしたが、皆さんのご協力もあって、なんとか上から下まで二人分を揃えました。

 いくら当時のご先祖様達が現代人より小柄だとはいえ、さすがにチビのサイズの軍衣袴はありませんので、ゾゾタウンのリユースウェアでそれっぽい色柄のものを複数取り寄せ、靴は地下足袋で見繕いました。装具を付けると良い雰囲気だと思いませんか?自分はいろいろな方からのご協力で、一応、頭から下まで揃えることができました。南方の貨物廠あたりにいそうなオッサン召集兵です。

 この写真を撮ったのはたしか二日目の状況中で、皆さん森の中に入っていた時だと思います。日本軍大天幕の前で、赤城兵団さんからお借りした双眼鏡でポーズを決めるチビ。なかなか雰囲気が出ています。

 このイベントは、リエナクトとヒストリカルゲームの中間?的位置づけだったかと思いますが、本当に素晴らしいイベントだったと思います。次回開催があるならば、その時は見学ではなく、なんらかの役割をもって参加したいと強く感じました。せっかく揃えた南方衣装もこのときだけしか袖を通していませんし。

八九式重擲筒用試製照準子

筒身を45度の角度で正確に保持するのは可能だけど、いろいろ難しかったのでしょうね。

 日本軍の擲弾筒は砲架を持たない軽迫撃砲で、筒身を手で斜めに保持し、榴弾を砲口から装填して発射します。砲架がないため軽量で携行性に優れ、砲の運用を兵士一名でも可能にしたという点で非常に優れた兵器といえそうです。対日開戦後に米軍が急遽、60ミリ迫撃砲の擲弾筒的運用を真似たのもそれを証明しているといえます(→「日本軍を真似た…が、上手くいかなかった?米軍60ミリ迫撃砲“ONE MAN MORTAR METHOD”」

 日本軍の擲弾筒には手元にある撃針位置を上下にずらすことで射程を調節できる機構が付いていました。射撃時は斜め45度の角度で保持し、撃針位置で射程を変えるわけです。しかし、手で 45度の角度を正確に保持するのは可能ではあっても実用上は困難があったのでしょう。 1941年に採用された試製照準子の存在がそのことを示しています。

  試製照準子は「八九式重擲筒ニ取付ケ筒ニ四十五度ノ射角ヲ付与スルノ用ニ供ス」もので、螺着式のバンドで筒身に取り付ける指針型の水準器です。 この図面は防衛研究所が所蔵している現地改修のための取扱説明書に収録されているものです。筒身に穴をあけてネジ留めし、バンド部を締めて取り付けます。

 このようにバンド部には筒身の方向照準線に合わせるための溝切りがなされ、赤色のペイントもされています。 45度の発射角度に合わせることができるように小窓の夜光塗線に中のゲージを合わせるようになっています。小窓はベークライト製で、内部のゲージは傾斜角度によって動き、45度の位置で停止します。

 筒身を仰角45度に保つのは訓練で習得はできます。しかし、夜間の暗闇下で目視確認ができない場合に45度を保つコツは熟練していないと相当に難しいでしょう。ゲージに夜光塗線が採用されているのがその証です。また、日中であっても火線下ではゲージがあるとないとでは心理的にも違う気がします(焦って平常心じゃない時こそ役立つ)。 

 「試製」の名称ですが、現存する史料では1941年に陸軍兵器本部長宛で三万個の調達が指示されています(→アジア歴史資料センター「Ref:
C04123065200」
)。調達数からも全軍配備といえると思います。1942年には「八九式重擲弾筒用試製照準子説明書」として、現地で改修が可能なように作業手順も含めた取扱説明書も発行されています(この説明書は防衛研究所に所蔵されています)。

 試製照準子の普及率については史料未見のためにわかりません。ただ、米軍が戦地から持ち帰った擲弾筒が不活性処理されてコレクションとして市場に出ており、これまでオンラインで販売されてきたものを見る限りでは、試製照準子が付いているものは半数を下回る割合、およそ3割程度という印象があります。

こちらでご紹介した試製照準子付きの八九式重擲弾筒(初期型)はヤフオクに出品中で。米国で無可動処理がされた里帰り品で、 柄桿外被や砲向照準線のペイントも残る状態が良いものです。

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/355876147

ヤフオク!マイオークション

九二式重機7.7ミリ弾 補給用弾薬箱の作り方

先日に試作した九二式重機7.7ミリ弾を600発収納する木製弾薬箱。週末のイベントに持ち込んだところ、好評いただきました。関心のある方がご自身でお作りになれるように作り方を公開します。

 板厚21ミリの杉無垢材を利用して作る方法です。私はカットサービスのあるホームセンターで購入した板材を下記の指示書でカットしてもらいました(2個分)。幅240mmの板材で、長さ3650mmと1820mmのものを1枚ずつ使用しています。これで側板8枚、天板・底板4枚、麻縄を通す補強板8本の計2箱分が取れます。ご自身で切れる場合は、板取りの内訳としてお使いください。図中の(1)~(11)はカットの順番です。

 4枚の側板は、短い方がオス、長い方がメスの切りかけを組み合わせる形になっています。オスの切り欠けは四辺を落とすだけですが、メスの切り欠けは、鑿を使ってキレイに仕上げるのはコツが入りますので、自信のない方はカットサービスを使うのが無難だと思います。 こちらが切り欠けの指示図です。

  持ち手の縄を通す補強板は、両端角度70度の平行四辺形です。縄を通す部分を一箇所くり抜きます。麻縄はホームセンターの在庫の関係で12ミリのマニラロープを使用しましたが、10ミリロープでも良いと思います。長さは1本あたり1メートルです。

 短い方の側板に標記するステンシルです。私はカッティングマシンでマスキングシートを作製しましたが、この画像を原寸大でプリントアウトして黒い部分を切り抜き、再剥離可能なスプレー糊で貼り付けて上から黒のスプレー塗装でも可能だと思います。

 偽装塗色については、塗色を指示した通牒文書が見つかりませんので、現存する実物画像を参考に、緑と茶をまぜたペンキで刷毛塗りをしています。標記のある面も塗色はあったようですが、標記を見えやすくするために、今回の試作では塗っていません。

 製作にあたっての注意点としては、無垢材は店頭で販売されている段階ですでに反っていることが多いため、組む前に反りを出来るだけ直す必要があること。この場合、反っている裏面に水をつけて、反対側を表にして日光で乾かすと裏側に反って真っ直ぐになります。ただ、完全に真っ直ぐにはならないので、組み立て時は隙間が出来ないように、木ネジ(平頭のマイナス)か、ねじりのある釘を使うのが良いと思います。