第二次大戦の米軍が採用した戦闘糧食には、元祖エネルギーバーとも言えるチョコレート風味のものがありました。戦後の進駐軍兵士がジープから子供たちに投げ与えていたやつですね。
ココア、脱脂粉乳、砂糖などを固めたもので、高温にも耐えられるものです。開発・製造は、チョコレート業界最大手のハーシー。初期はDレーションと呼ばれるもので、後期にはハーシー・トロピカル・バーという名称で採用されました。
海外のコレクターが当時のレシピ通りに再現したというチョコレートを送ってもらいました。パッケージには“VINTAGE BAR”とあります。税関で開封検査されていました。この怪しい名称でチェックしない検査官はいないでしょう!さいわい、囓られた跡はありませんでした♪
チョコレートバーは、縦が約5センチ、横が約10センチ。重さが約50グラムです。2オンスのものがモデルのようですね。雰囲気をつくるために、レプリカのDレーションボックスを組み合わせてみました。
Wikipediaにある「アメリカ軍用チョコレート」の項目には、Dレーションが散々な言われようで、トロピカル・バーもあまり美味しくないと書かれていますから、一抹の不安がありましたが…このレプリカチョコレートは、すごく美味しいわけではありませんが、けして不味くて食べられないものではありません。例えて言えば、1度溶けてしまって冷蔵庫で冷やして固めたチョコレートの雰囲気ですね。