WW2米軍の野戦用食器であるメスパン。プレスの工業製品ですが、計量してみると意外と幅があります。
WW2米軍の野戦用食器であるメスパンをまとめ買いしました。いずれも1944年・1945年の製造品です。
ならべた状態です。 メスパンは本体の素材がアルミで、持ち手やリングなどの金具はスチールです。クリーニング前なので持ち手に錆が出ています。左側の8個が1944年製造品、右側の14個が1945年製造品です。
プレスで大量生産する工業製品です。基本的に差異はないはずですが、せっかく製造年が近くまとまった状態もないと思うので計量してみました。
フライパンと皿蓋にわけて計量しました。フライパンには製造業者と製造年の刻印がありますが、皿蓋には刻印がなく、異なる個体の組み合わせが考えられるからです(後述するようにリストの21番はおそらく組み合わせです)。
計量の結果は次の通りリストにまとめました。記載は、個体番号、製造業者、製造年、皿蓋の重さ、フライパンの重さの順です。
- MA Co 1944年 189g 247g
- LEYSE 1945年 189g 243g
- MA Co 1944年 179g 242g
- LEYSE 1945年 189g 247g
- E.A Co 1945年 182g 243g
- KNAPP-MONARCH 1944年 183g 261g
- MA Co 1945年 190g 248g
- AGM Co 1945年 137g 200g
- KNAPP-MONARCH 1944年 191g 237g
- MA Co 1945年 185g 258g
- KNAPP-MONARCH 1944年 187g 246g
- E.A Co 1945年 185g 256g
- LEYSE 1945年 201g 235g
- MA Co 1944年 192g 239g
- LEYSE 1944年 193g 239g
- E.A Co 1944年 189g 243g
- MASSILLON AL Co 1945年 182g 239g
- LEYSE 1945年 178g 238g
- MASSILLON AL Co 1945年 189g 245g
- MA Co 1945年 193g 241g
- KNAPP-MONARCH 1945年 139g 249g
- MA Co 1945年 201g 252g
下線で示した8番と21番は材質が明らかに違うものです(後述します)。それらを除いても、フライパンは235g~261g(平均245g)、皿蓋は178~201g(平均188g)とかなり幅があります。経年による摩耗もあるでしょうが、かなりの幅があることがわかります。
下線部で示した45年製造品に、表面の処理が黄色がかって、明らかに軽いものが混じっています。8番と21番です。写真は8番です。重量をみてもわかるように、平均値より2~3割近く軽くなっています。なお、21番は皿蓋とフライパンは表面が違うので、異なる個体の組み合わせと考えます。
フライパンの持ち手はスチールで変わりありませんから、明らかに本体の部分の素材が違うものと思われます。おそらく合金の配合成分が違うのでしょう。質感としては少し安っぽい感じがします。
このブログをご覧になる方でメスパンを知らない方はいないと思いますが…温食支給のときはこんな感じで配膳されます。2020年9月20日に千葉県で開催されたイベントでBCoのメンバーとして参加したときの写真です。グループレーションの10in1を再現しています。