この趣味も長くやっていると、知らぬ間にある程度のバリエーションがあったりします。
自分はコレクターとしては不真面目なので、バリエーションを集めることにはあまり意識が向きません。当時の情景状況の再現ならばレプリカや戦後代用品のほうがフィールドで気兼ねなくつかえるという事情もあります。
そんなわけで資料的な価値をアピールできるものでもないですが…そこそこバリエーションがあったのでご紹介したいと思います。自分自身がネット上の現物写真で勉強させてもらっているので、これもどなたかの参考になれば、と。
M1ライフル(ガーランド自動小銃)の8発用クリップは、軍用としては戦前から戦後1970年代頃?まで各国で製造されており、戦後の民生品は現在も製造されているようです。クリップはスチールのプレス加工品で、形状それ自体に違いはありませんが、底部の刻印で製造メーカーと年代の識別ができます。手元にある数十個のクリップを確認してみると、トップの写真のように10種類のバリエーションがありました。
こちらは戦時中の米国製造品です。左から「IS」「WEP」「SA」(文字小さめ)「SA」(文字大きめ)「無刻印」です。
「IS」はインターナショナルシルバー社、「WEP」はウェイドエレクトリック社、「SA」はスプリングフィールド造兵廠で、文字が大きいのは戦時中、文字が小さいのは1943年~1950年代生産品。無刻印は初期のスプリングフィールド造兵廠生産品だそうです。
こちらの2点は戦後の米国生産品です。左の「AEC」はアグレッシブエンジニアリング社の民生品で、いまも一番入手しやすいものだと思います。右の「BR-W」はボルグワーナー社の生産品とのこと。
こちらの3点は戦後の欧州生産品です。左から「L&H」はイタリア、「JMO」はドイツ、「MBZ」はオランダです。
参考にした「AMMO GARAND.COM」によると、約40種類ほどのバリエーションが確認できているようです。お手元のクリップの刻印を確認してみては如何でしょう?
M1 GARAND 8RD CLIP MARKINGS & CODE LIST
https://www.ammogarand.com/m1gaclco.html