30口径機関銃弾用の木製クレート製作 #3

前回の試作から2年近く経ってしまいましたが、木製クレートの着色バージョンを製作しました。

 第二次大戦時の米軍では、戦地への30口径弾の支給を当初は木製の箱型ボックスで行っていましたが、250発入りの金属缶(“Cal.30 M1 AMMUNITION BOX”)の採用により、このような4缶を1セットにして木枠で固定した方式に移行していきました(木箱方式も特にライフル用の弾薬支給では継続されています)。

 この木枠方式は、木枠のついた木板を四面を囲むように留め金で固定した針金でくくるという単純な構造ですが、現地で開梱してすぐにアーモボックスを携行して作戦に出発できるという点で極めて合理的で、現代に至るまで、ほぼ同様の方式が踏襲されています。

 今回、再現したのは、茶色に着色したバージョンです。木箱方式も同様に、このように茶色に着色されたバージョンが存在します。使用した材料は、木板は合板ですが、着色したことで切断面の合板らしさが目立たなくなりました。

 前回の試作時の課題だったマーキングも、黒についてはステッカーで、黄色についてはスタンプらしさを出すためにスプレー塗装としました。

 マーキングは、実物を参考に、セントルイス造兵廠から出荷された通常弾(BALL)としています。

 サイズについては、前回の反省から、アーモボックスを4つ入れて、両側板もはまるように、横幅を15ミリ拡大して、実物と同じサイズとしています。来週末に北軽井沢で開催されるMVGのリビングヒストリーエリアで、機関銃と一緒にお披露目したいと思っています。

ブローニングM1919機関銃用キャリングハンドル

以前にもご紹介した空冷式のブローニング30口径機関銃用(M1919A4/A6など)に製造されたキャリングハンドルです。同じものが3つ手元にある機会もそうないでしょうから比較してみます。

 いずれもコントラクトナンバーである「7312973」が刻印されています。金属部分は、一番右端が退色が進んでいぶし銀になっています。真ん中は黒の塗装が残っています。左端はパーカライジング処理でしょうか?異なる部分は、わっかの部分を留めるネジだけです。左から無刻印、「M」の刻印、「A」の刻印です。ネジの規格は同じです。

  「M」の刻印のネジには、鋸刃状のワッシャーが付属しており、本体の留め具が接した部分に傷が残っています。

 サンプルで銃身に取り付けた様子です。放熱筒に通して銃身近くに取り付けます。このキャリングハンドルは、取っ手は基部から中折れ式となっており、ロック機構もないシンプルなつくりですが、銃身に取り付けた時の携行性は非常に優れています。

 ブローニングM1919機関銃用のキャリングハンドルは、1943年頃には採用されていますが、今回ご紹介したA4/A6共用の中折れ式キャリングハンドルの採用は、大戦末期の1945年4月頃で、第二次大戦にはお目見えしていません。時代考証的には、朝鮮戦争以降~ベトナム戦争の時代までと言ってよいと思います。

ヤフオク!マイオークション

こちらでご紹介したキャリングハンドルは、ヤフオクで出品中です。 木製のハンドルは使い込まれた感じがあり、細かい傷がありますが大きなダメージはありません。金属部分にも錆はなく、締めつけ用のネジを含めて部品の欠品はありません。総じて使い込まれた雰囲気を楽しんでいただけると思います。

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/j527807552

WW2 米軍 Kレーション木製クレートの再現

第二次世界大戦時の米軍の戦闘糧食「Ration Type K(Kレーション)」の梱包材を再現しました。

 Kレーションは、ファイバーボードもしくは段ボール製のインナーボックスに、朝・昼・夜の3食分を12セット、計36個を詰めて、木製クレートに梱包した形で工場から出荷され、前線に送られました。

 木製クレートは、当時と同じ無垢材を使用し、サイズは実物と同寸の560mm×320mm×220mmで作成しています。段ボール製のインナーボックスを入れた状態です(本来は防湿シートにくるまれています)。

 インナーボックスは、「KS」タイプのものが防湿のファイバーボード製で、「K」タイプのものは段ボール製です。「K」タイプの段ボール製は、ラミネート加工された防湿シートで密閉された後に木製クレートに納められました。今回は段ボール製の「K」タイプを再現しました。

 木製クレートの前後には、戦闘糧食を示す独特の半月状のマークとともに、大戦初期~1944年後半までは「KS」、1944年後半~1945年は「K」のマーキングが大きく目立つようにスタンプされました。QMから始まる番号は、納入業者番号です。「KS」タイプは側面に、「K」タイプは前後にスタンプされました。

 側面には、片側だけ1箇所に、出荷業者名と出荷年月がスタンプされました。こちらは「K」タイプで、1945年2月にケロッグ社から出荷されたものを再現しています。

 「KS」タイプと「K」タイプの移行時期は、はっきりしません。1944年後半には、「KS」と「K」の両方が混在したようです。インターネットで検索した限りでは、ケロッグ社が出荷した木箱で現存するもので、1944年10月の「KS」、1945年2月の「K」のスタンプのものが確認できます。リエナクトでは、1944年までは「KS」のスタンプのクレートを使うのが時代考証的には間違いないようです。

Kレーションのレプリカボックスをヤフオクに出品中です。戦争後期の彩色が施された朝・昼・夜のボックスがセットになったものです。このように市販のクラッカーや缶詰、ガムやチョコを組み合わせることで、当時の雰囲気を再現できます。

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r272472746

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